水の流れや焚き火の燃える炎など揺らぐ動きを見つめていると、いろいろな事に思いを馳せたり、考えが浮かんでは消えていったり…と、いつもとはちょっと違った気分を味わえるような気がしませんか?
今回は焚き火をテーマに初心者が始めるにあたっての心構えや必要なツール、おすすめレシピなどを焚き火の達人リンさんに聞きつつ、とりとめなくゆらゆらと、時にくすぶりながら語ってきました。
キャンプを愛し、マルシェプレートを愛する週末ソロキャンパー。
本格キャンパーを増やすべく啓蒙活動に日々勤しんでいる。小豆島出身の料理好き。
ボクシングジムに通うようになってからすこぶる体調が良い。
野球やライブなど趣味を理由に唐突に遠征しては、旅先の美味しいご飯・地酒・サウナを堪能し、地場スーパーで爆買いしまくる。キャンプには興味があるもののハードルが高そうで、やや及び腰。何から始めようかと悩みつつ、情報収集中。
キャンプの醍醐味、焚き火。どこで始める?
最近疲れたなあ…とぼーっとしていた時に、スミテラスの店先でパチパチ爆ぜる焚き火が目に入りまして。ゆれる炎や、たち昇る煙をぼんやり眺めるのも、五感にクルなあ、というか。
火が燃えるのを合法的に見るのって良い気分転換になりそうだなーと思って、プライベートでも焚き火したくなったんですけど。
ちょっと山にでも登って、ボーっとしたりできないかな、なんて思ってるところなんです。
いいんじゃないですか?
ただ無闇にどこでもできるわけじゃないですよ。
えっ、そうなんですか!
山とかって、勝手に皆のものみたいなイメージ持ってました…。
人気の無いところなら大丈夫かなー、なんて呑気に考えてました…。
日本では山も人の所有地であることが多いので、無闇に立ち入らない方がいいですよ。
国立公園も多いですが、公園内で勝手に木を伐採したり、草を抜くのはダメなんですよ。虫とかきのことかも採るのも…。規制があるので、届出して許可をとる必要があります。
あぶなかった…うっかり連れて帰るところでした…下調べ大事ですね!
基本的にはキャンプ場の指定された場所とか、焚き火用と決められたスペースで、販売されている薪を使って焚き火することをオススメします。
まずは焚き火可能なキャンプ場やバーベキュー場などをちゃんと調べるところから始めてくださいよ。捕まったなんて連絡来ても困りますからね…。
最低限何が必要?達人に訊く焚き火の準備物。
わかりました!!…では焚き火可能な場所は、きちんと調べてから行くとして。
どんな道具を準備してったらいいんでしょう?
まず焚き火台は必須ですね。それと焚き火台の下に敷く防火用の焚き火台シート。
シートを敷いた上に焚き火台を設置して、地面や芝生を守る。周りに燃え移らないように配慮するのは最低限のマナーです。防風スクリーンのような風除けがあってもいいと思いますよ!
設置する場所は風向きに気をつけて、火の粉が飛んでも周りに燃え移らないように。仮に燃え移ったとしても消せるように、火消し用の水も近くに用意しておくと安心ですね。
それから火箸や薪用のトング、火傷しないように革のグローブもあるといいです。分厚いのでちょっとした熱いものを持っても全然熱くないですし、軍手より安全で便利ですよ。
終わった後にまだ熱い炭を処理するための炭消し用の壺や、不燃性の袋状の物もあります。キャンプ場によっては炭を片付ける場所が用意されていることもありますが、基本的には現状復帰。持って帰って、自治体の決まりに従って処理してもらうのがルールです。
まあ、世の中のほとんどは管理下に置かれてますんでね…。なんでもかんでも自由にというワケには。。
管理下…。
まあ…そうですね。流石にイイ大人ですし、自分のことだけしか考えてないような、勝手な行動で楽しむ事はしたくないです。キャンプ場に迷惑かけて焚き火禁止になってしまうとか、使える場所を自分で減らすのも嫌ですしね…。ルールは守ってこそで。気をつけます。
焚き火歴とともに振り返る人生…
ところでフロさんは、バーベキューとかキャンプとか、今まであまりしてこなかったんですか?
やー…小学校の時はキャンプ好きでしたし、今でも手ぶらで行けるところでバーベキューしたりはするんですけどね。たいぶブランクが出来てしまうと、インスタグラマーさんみたいに装備や道具も揃ってないし、キャンパーと名乗るほどには気恥ずかしくて…。
じゃあ趣味として始めるにあたって、何が一番ハードルに感じます?
一度に道具揃えるのも難しいんですが、まず何から準備したらいいのか、優先順位があまりわからないのと…
それに場所ですね。山に登ってコーヒー飲むのは良さげだな〜とイメージで憧れてたんですが、「火を使ってもいいの?バーナーなら良いの?」といった基準が自分では判断つかないこともあって。行動的な方なんですが、パッと思いつきでは行きづらいなって…。
ただ防災用も兼ねて、少しずつ道具も買ってみたりはしてるんです。
やって良い悪いの判断は初心者にはわかりづらいし、確かに気楽に明日からすぐ!という訳にはいかないですもんね。そーかぁ…。
じゃあ…例えば、
焚き火できる環境があれば、何したいというか、焚き火に対して何を求めますか…?
求める?!そうですね…ただ単に火を見たいというか…火を見たら癒されるじゃないですか。
昔おばあちゃんちが五右衛門風呂で。おばあちゃんが何でもガンガン燃やしてくのを横で見ながら、何が燃えやすいとか、この木はバチ!ってなるんだなとか…それだけでもただ単純に、見ているだけで面白くて。
今はそういう環境が無いので、燃える火自体に懐かしさも感じますね。
僕の家も、中学…高校2年まで五右衛門風呂だったんで。
焚き火の番をして、お風呂沸かしたり、薪割りしたり。最初は「なんでこんなことせなアカンの」と思っていたんですが、やってるうちに面白いこともあって。火のつけ方を覚えたり、早く炊けるコツや、薪割りのコツをつかんだり…意外とトレーニングになったりするんですよね。
へえ〜!高2まで五右衛門風呂はなかなか珍しいですね!
薪割りのコツって木目の方向とか?たくさん割るのはストレス解消にもなりますかね?
力を入れないんですよ。そのままストーンと振り下ろす感じです。
怨念を込める方向ではなく、スカッとする気持ち良さの方向性ならストレス解消にはなるんじゃないですかね〜。
もちろん木の割れやすい向き、引っかかりやすい向きはあるので。コツさえ覚えると簡単に割れるようになって。そういうのを自分の中でチャレンジごとにして、楽しんでましたねー。
素人質問で恐縮ですが、薪って事前に割っておかないとダメですか?
そうそう、中に水分が残っているので、乾かさないと火がつきにくいから事前に割って日陰で乾かしておくんです。
松のように水分が少ない木が焚き火に向いてますね。
水分を含んだ木を焚き火に使うことこそ地獄なことはないですからね…全然火が点かないって…。
キャンプやバーベキューで1時間くらい点かないとかマジで地獄なんで。過去1回あるんですけど、絶対避けたいですよ…。
くすぶり待機…せっかちにはツライ…
でもちゃんと薪から火を起こして食べる、というのはアウトドアの醍醐味なんで。
できたらジェルタイプのような着火剤だけに頼らず、ぜひ火打ち石タイプのファイアースターターを使って火おこしチャレンジしてみて欲しいですね!新鮮な体験ですし、結構楽しいですよ!
そういえばゴールデンカ◯イで白樺の皮集めてたな〜チャンスがあれば本当に白樺は燃えやすいのか試してみようかな…
達人おすすめの焚き火料理の数々
じゃあ火が無事ついたとして。せっかくなので焚き火しながらでおすすめな料理って何かあります?
もし道具があるならダッチオーブンやお鍋で、スープのようにじっくり時間をかけて煮込む料理が向いていると思います。冬には暖をとりつつ、お酒を飲みつつ鍋を囲んで語らう…というのをよくやってますが、良いもんですよ〜。モツ鍋のように火を通すのに時間をかけたほうが美味しいレシピがオススメです。
一番良かったのはミネストローネを作って、バゲットも焼いて、そのミネストローネにチーズを入れて…とろけたチーズごとバゲットひたして食べて…もう最高でしたね…!
夏場でも山の夜は冷えますから、汁ものでもアリですよ。
さすがキャンプガチ勢…どんどん出てくる!
他には、丸鶏のロースト。
ジャガイモやにんじん、玉ねぎあたりの野菜をざく切りにして、その中に鶏肉を丸ごと入れて小1時間くらいローストするとホロホロに柔らかくなるんです。で、ある程度ほぐれたら塩胡椒で味付けして、パンに挟んで食べたらめちゃくちゃ美味しかったです!
基本野菜から出る水分でじっくり時間をかけて蒸し焼きにするようなレシピは、焚き火料理の醍醐味を感じられますね。
あとはお肉を使う料理。塊肉をじっくりローストするのにも焚き火は向いてますね。豪快に焼いて、シンプルに肉のうまみを味わってください!
どれも本格的…めっちゃ美味しそうですね…!
私は装備を全然持ってないので、まだ外ではコーヒーを淹れるくらいですね…。
コーヒーもいいですよね。焚き火を見ながら、ゆっくり星空を見ながら…みたいな。焚き火の遠赤外線は焙煎したら美味しい炭焼きコーヒーになりますし…。
コーヒーの焙煎って皮が飛び散ったり、煙も結構出るんで、実用面としても家より外でやると楽でいいなーと思ってます。
あ!そうだ煙といえば。燻製もいいですね。スモーク料理。
家ではやりにくい煙が出る料理も、この機会だからこそできるってのはありますね。
チップ敷いて、フタかぶせた方が良いんですかね?
くすぶって煙をまとわせる感じならフタ無しでもいけますが、ある方がよりまんべんなく香りはつくでしょうね。
美味しそう…!
どんどん焚き火料理やりたい気分にはなってきたんですが…ただ、結構準備が大変そうなものばかりじゃないですかね…???
それならぜひスミテラスのオンラインショップを活用してくださいよ。
お手軽に作れる焚き火用のごはんが揃っていますし。
マルシェプレートは火に置くだけで本格キャンプ飯でも簡単に作れるし、後片付けもアルミ皿を捨てるだけでお手軽。尚且つ美味しいっていうのはめちゃくちゃ大事なんで!
かんたん・お手軽・美味しい!と三拍子揃った出来る子なんです。
これなら私のような初心者でも作れそうだし、準備も片付けも楽そうなんで、だいぶ心のハードルは下がってきました…!
余裕がある時はレシピ考えるのも楽しいんですが、忙しかったり、仕事で疲れている時とかこそ自然の中で過ごしたいと思いつつ、準備面倒だなぁ…と、毎回行きそびれがちだったんです。
余分な食材買わずに品数も増やせますし、ムダなゴミも出ないですし。
冷凍庫にストックしておけば、思いついた時にすぐ持っていけますし。
本当に推せるんで、ぜひ焚き火と共にマルシェプレートも試してみてください。
では近いうちに。早速リフレッシュしてこようと思います…!